宍道湖水環境改善協議会の発足

 今日の新聞に、県、松江市、出雲市、国土交通省の4者による「宍道湖水環境改善協議会」が組織され、宍道湖の水質の改善等に向けて取り組んでいくことが報道されていました。それによると、これまで宍道湖に面する自治体で宍道湖沿岸自治体首長会議が結成され、宍道湖の環境改善活動等に取り組んでいたのが、合併により松江と出雲市の2市になってしまったため、新たに県と国土交通省を加えて、4者で一層水質改善に力を入れて取り組むこととしたということです。

 島根日日新聞には、長岡出雲市長の「行政だけでなく、住民の理解を得て、企業団体にも参加してもらい、こぞって宝物である宍道湖を守っていく具体的な活動ができるよう頑張っていきたい」、また、国土交通省出雲河川事務所長の「新しい枠組みで四者、あるいは住民、企業と力を合わせて具体的なアクションをしていくため、非常に貴重な場だと思っている。国としても積極的に参加して力になれれば」との発言が載っており、これまで行政、住民、企業などがそれぞれの立場でばらばらに取り組んでいたものを今後はこれらが一体となって取り組んでいく考えが示されています。

 この3月から、NPO法人自然再生センター、公益財団法人ホシザキグリーン財団、宍道湖漁業協同組合斐川漁業会、株式会社フクダ、松江土建株式会社、大福工業株式会社とともに十四間川環境再生協議会を設立して、民間団体・企業・住民が一体となって、宍道湖西岸十四間川において水質/底質調査、覆砂による環境改善、ヨシ植栽による自然環境復元、高濃度酸素水供給による貧酸素状態改善試験、シジミ養殖実験等に取り組みはじめている私たちにとって、今このタイミングで「宍道湖水環境改善協議会」が発足したことは大変心強く、今後の協議会の活動に大きく期待を寄せるものです。

 そして、私たちの活動に対して理解をいただき、行政側からの強力な援助、支援を得て、一層充実した取り組みが展開できればと念ずるものです。

十四間川環境再生事業報告(9) WEPシステムの稼働確認が終わりました

  今日(9日)は、朝からWEPシステムに電力を供給するための最後の作業が行われ、電柱から集水路を跨いで、十四間川堤防上の上に設置されたWEPシステムへ電線が引き込まれました。

  その後、松江土建株式会社の技術者によってWEPシステムの電源が入れられ、問題なく稼働することが確認されました。

  これで、貧酸素状態が発生する窪地に飽和酸素水を供給し、その水質改善効果を検証する準備が整ったこととなります。今後、十四間川環境再生協議会内での協議や関係機関との調整を経て、検証試験に入ることとなると思われます。これから本格的な夏を迎え、貧酸素状態が頻発する時期となりますが、この装置が大きな効果を挙げることを期待したいものです。

WEPシステムへの接続作業開始

WEPシステムに接続完了

稼働確認

ヨシの生育状況報告(7)

  7月のヨシの生育状況調査を漏水調査に併せて実施しましたので、お知らせします。

  調査を行ったのは、7月8日(日)の朝。前日までの雨の影響で十四間川の水位が普段より50~60㎝上昇しており、植栽地全体は水没して、伸びたヨシの頭部だけが水面上に出ている状況です。  また、腹付地の方は、播種された芝(?)が伸びて地面はほとんど見えないほどになってきました。こっちの方は、これで少々の雨が降っても盛付けした土が流れるような心配はなくなったと思われます。

水位が上昇し、ヨシの頭が見えるだけ。腹付地は地面が見えないくらいに草が繁茂してきている。

  そして、よく見てみると、ヨシとともに植えたはずのないマコモ、カヤリツグサ、イヌタデなどのヨシ以外の植物が生えてきていました。マコモは、十四間川のどこかに生えていたものが波にさらわれて流れ着いたものかもしれません。また、カヤツリグサやイヌタデなどは、種が鳥によって運ばれたのか、あるいは風に乗って飛んできたものが芽を出して大きくなったのかもしれません。

  いずれにしてもこのようにして、自然が再生されていくということなのでしょうか。ヨシと競い合って早く殺風景な水辺が立派な緑に変わってほしいものだと思います。

 

水中から顔を出した一株のマコモ

ヨシと競い合って伸びるカヤツリグサとイヌタデ

2012年7月の漏水調査の報告

調査日時

2012 年(平成 24 年)7月 8 日(日) 午前 8 時

天候

曇り

調査結果

十四間川水位  93cm(前月:58cm)

漏水量   調査地点1 3,900ml/分(前月:2,000ml/分)

       調査地点2 600ml/分(前月:500ml/分)

  調査地点3   1,600ml/分(前月:500ml/分)

  調査地点4   700ml/分(前月:200ml/分)

  九州などに大きな被害をもたらした先日の雨も幸いに山陰地方には大きな被害はなかった模様です。ここ十四間川もかなり水位は上昇しましたが、とくに心配するほどもことなくホッとしました。

   今月の漏水調査は、雨の去った今日8日に実施しました。水位は、一番高くなった昨日より下がりましたが、それでも調査を開始して以来最高の93㎝を記録しました。1mまで測定できる水位標の頭が少し水の上に出ているだけです。

頭部だけ出してほぼ水没した水位標

  漏水量の方も、水位が非常に高くなった関係だと思われますが、どの地点も先月より大幅に増加しています。パイプから流れ落ちる量が明らかにほかの月と違うことが感じられました。

集水路の水は、排水機場から排水しているので、そう大きく増水していない

調査地点1の漏水状況

調査地点1の漏水量

調査地点2の漏水状況

調査地点3の漏水状況

調査地点4の漏水状況

調査地点4付近のアサザ群落

   2011年1月以降の漏水調査データは、以下に掲載していますので、併せてご覧ください。(クリックすると別にウィンドウが開き、グラフが表示されます。)なお、今月から調査地点3、4についてもグラフに加えました。

[PDF]十四間川左岸堤防漏水調査データ(2011年1月~2012年7月) 

広報誌「葦の原」第2号を発行しました

  倶楽部の広報誌「葦の原」の第2号を発行いたしました。「葦の原」は、6月、12月の年2回発行することとしております。

  600部を印刷し、倶楽部会員、関係団体、個人の方にお配りするのをはじめ、近隣の図書館、JA支所、公民館等にも置かせてもらい、広く一般の方々にも読んでいただくこととしております。これらの場所で見かけられましたら、手に取ってご覧いただければ幸いです。

  また、以下の画像をクリックしていただければ、画面上でご覧いただくこともできます。

 

クリックすると、別ウィンドウが開きます。

内  容

特  集

「十四間川における環境再生及び水生動物の資源保全研究事業の取り組み」について

 連  載

 専門家に聞く 『簸川平野の成り立ちとヨシ原再生の意義』 (第2回)

 語り継ぎたい松江分の歴史と生活  その2

寄  稿

宍道湖の環境整備について    出雲市議会議員  伊藤 繁満

宍道湖  豊穣でデリケートな水域    ホシザキグリーン財団  越川 敏樹

松江分今昔

報  告

十四間川調査データ

十四間川左岸堤防漏水調査データ

「2012森の誕生日」に出展しました

平成24年度環境活動助成が決定

十四間川環境再生事業が報道されました

活動の記録(2012年1月~2012年6月)

 

十四間川環境再生事業報告(8) 架線作業が始まりました

  6月27日(水)、今日は朝からWEPシステムに電力を供給するための電線の架線作業が行われています。朝8時頃に作業用自動車がやってきて、準備を始めました。

  やがて、高所作業車3台も到着して、先日建てた電柱に控線を張った後、電線を張っていきます。この作業が終われば、7月10日頃から予定されている浚渫窪地へ高濃度酸素水を送るためのWEPシステムの設置準備はすべて終わったことになると思われます。

  堤防では、2~3日前から無線操縦の大型草刈機による堤防斜面の草刈りが行われており、今日は、ちょうど架線作業の向こう側の十四間川堤防で作業が行われ、見る間に土手がきれいになっていきます。これで、出水時における堤防の状況の確認等が非常にやりやすくなり、水害の備えになると思われます。

堤防上にあるのがWEPシステム(酸素発生装置)。手前の電柱から電気を供給

堤防では無線操縦の大型草刈機による除草作業中。見る間に堤防がきれいになっていく。

出雲縁結び空港をバックに進む架線作業

アサザ観察日記 (6月25日)

  6月24日のアサザの様子をお知らせします。

  葉がいっぱい出てきて場所によっては何重にも重なり合って浮かんでいます。そして、川面が風によって絶え間なく細かい波が立っているのにもかかわらず、アサザの群落のあるところは波もなく不思議なほど穏やかです。

  霞ヶ浦のアサザプロジェクトは、アサザの群落の消波効果を利用して、コンクリート護岸に波が押し寄せるのを防ぎ、アサザの下に小魚やえびなどの小さな生きものの棲みか、隠れ家を作り出し、また、泥が波によってさらわれてしまうのを防ぎ、ヨシやマコモなどの水生植物が生育する環境を創り出し、さらに湖面一面に広がる黄色の花畑によって湖面を飾ろうとするものだそうですが、アサザの繁茂した川面の様子をみるとその消波効果には納得です。

  そして、どういうわけか、葉の上に後ろ足の生えかけたおたまじゃくしが1匹だけ乗って日向ぼっこ?をしていました。そろそろ水の上に上がる練習をしているのでしょうか。それとも何かの弾みで葉の上に乗ってしまったのでしょうか。鳥などに狙われたら一発でやられてしまいそうです。

群落の外側は波立っているが内側はまったく波立っていない

 

アサザの葉の上に鎮座したおたまじゃくし

十四間川環境再生事業報告(7) 電柱敷設作業が始まりました

  6月22日(金)WEPシステムに電気を供給するための電柱敷設工事が始まりました。

 東松江分橋の袂まで来ている既設の電柱から分岐して、先日十四間川堤防上に設置されたWEPシステムの酸素供給装置、湖底の気液溶解装置まで電気を供給するためのもので、集水路沿いの田んぼの縁に5本の電柱が建てられる予定です。

  電気が供給されるようになれば、WEPシステムを使用できるようになりますが、計画では、7月10日頃から高濃度酸素水の供給試験が開始されることとなっています。

堤防上に設置されたWEPシステム。ここまで電気を供給

十四間川環境再生事業報告(6) WEPシステム、シジミ飼育器の設置が行われました

  昨日のWEPシステムの設置準備作業に引き続き、今日は8時頃からWEPシステムの十四間川への設置が行われました。併せて、シジミ飼育器の設置、毎月19日、20日に実施されている環境調査も実施され、雨の中、たくさんの関係者が船着場に集まり、十四間川の中や堤防上で作業が行われました。

  心配された風もなく、川面は穏やかでしたので、雨の中も作業は続けられましたが、台風が梅雨前線を刺激したのか10時過ぎから雨脚が強くなり、傘をさしていてもシューズからズボンまでびっしょりになり、カメラも心配になってきましたので、作業の様子を最後まで見届けることなく、撮影は撤収しました。

  午前中でほぼ設置工事は終えることができたようです。

それぞれ準備作業中(WEPシステム)

それぞれ準備作業中(シジミ飼育器への測定装置の取付け)

それぞれ準備作業中(環境調査チーム)

WEPシステム(気液溶解装置)を乗せた台船を設置場所まで曳航

WEPシステム設置場所到着

台船を設置場所に固定

堤防上ではケーブルの準備

ケーブルに目印のブイを取付け

雨脚が強くなる中、ケーブルを台船まで延ばしていく

十四間川河口部北の枡網の竹にシジミ飼育器を設置

十四間川環境再生事業報告(5) WEPシステムの設置準備作業が行われました

  6月18日、十四間川に存在する浚渫窪地に設置して、高濃度酸素水を送り込み、貧酸素状態の改善効果について検証試験を行うWEPシステムの設置準備作業が行われました。

  WEPシステムは、松江土建株式会社と独立行政法人土木研究所により共同開発された水環境を改善するための高濃度酸素水供給装置で、陸上部に置く酸素発生装置で作り出した酸素をホースで湖底に設置した気液溶解装置に送り込み、貧酸素状態の水を高濃度酸素水に変え、湖底に戻すことにより、水環境の改善を図る装置です。今回十四間川に設置するのは、水深の関係から、1時間に60㎥の高濃度酸素水を放出する能力を持った小型の装置で、約6mの浚渫窪地の底に設置して、主に夏場に発生する貧酸素状態の改善効果を検証します。

  12時過ぎに、作業のしやすい対岸にWEPシステムや台船の資材を積んだ3台の大型トラックと大型クレーン車、作業用資材等を積んだトラック3台が到着し、WEPシステムを川中央部の試験箇所まで運ぶフロート付台船の組立て作業が開始されました。曇りから小雨に変わるあいにくの空模様となりましたが、幸い風はなく、川面は穏やかで、作業はスムーズに進み、5時頃には台船の組立てと気液溶解装置、ウィンチ、発電機等の台船への設置が完了し、漁船2隻によって曳航され、松江分自治会側の船着場に係留されました。

  続いて、小雨の降りしきる中、松江分地区側の堤防に場所を移動して、酸素発生装置の設置が行われました。こちらは、30分ほどで設置が終了しました。

  明日(19日)の朝、台船を実験予定地まで曳航し、酸素発生装置と接続した後、川底(浚渫窪地)に設置し、20日には用を終えた台船が解体、搬出されることとされていますが、台風4号、5号が近付いており、その影響が心配されます。あまり荒れることなく、なんとか無事にすべての作業が終わってほしいものです。

台船の部品やWEPシステムを積んだトラックが到着

フロートの荷卸し

台船の組立て作業

装置を吊るすタワーの取付け

台船に積込む気液溶解装置

気液溶解装置の積込み

2隻の漁船で気液溶解装置を積んだ台船を曳航

松江分地区側の船着場に係留

堤防上に置く酸素発生装置

酸素発生装置設置場所への荷卸し作業

酸素発生装置設置完了

WEPシステム設置場所(中央付近(水深約4m)に設置予定)