月別アーカイブ: 2013年5月
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刺網による魚類生息調査を実施
本日(5月21日)、十四間川の浚渫窪地における魚類の生息状況を調査するための刺網の設置が行われました。
これは、十四間川環境再生協議会の今年度の研究事業の一つである十四間川生物調査の最初の調査となるものです。宍道湖や十四間川では、毎年夏場になると貧酸素状態が発生しますが、協議会では貧酸素状態が最も大きくなる窪地にWEPシステムにより高濃度酸素水を供給してその改善効果を検証することとしています。
しかし、この窪地における魚類や底棲生物の生息状況が不明であるところから、WEPシステムによる実験を開始する前に、これらの生息状況を調査し、システム稼働後の状況と比較することによって、システムの稼働に伴う生物への影響(効果)の検証を行おうとするものです。
魚類の生息状況調査は、十四間川の浚渫窪地のうち、WEPシステムの設置されている付近と、対照区としてその上流のWEPシステムの影響の及ばない地点の2か所に刺網を設置して、生息状況が調査されます。
今回の調査は、WEPシステム稼働前における両区の魚類の生息状況を調べるもので、午後3時から、宍道湖漁協斐川漁業会のメンバーの協力によって、WEPシステムの付近とその200m程度上流の水深約5m~6mの窪地に、いずれも5㎝、6㎝、7.5㎝の3種類の網目の刺網が設置されました。
また、越川マネージャーによるプランクトンの採集も併せて行われました。
刺網は、明日(22日)の朝7時に上げられ、網にかかった魚の種類や大きさなどが調査されることになっています。
事前調査は、6月中旬までに2回実施される予定で、この後WEPシステムの連続運転が開始され、貧酸素状態に対する効果の検証が本格的に始まることになります。
植栽したヨシの生育状況
一昨年(平成23年)11月の第1回ヨシ植栽活動及び去る3月3日(日)に第2回ヨシ植栽活動で植えたヨシの生育状況をお伝えします。
一昨年のヨシは、土嚢袋の間という条件の悪い場所に植えつけられましたが、その中でしぶとく生き残ったヨシは、土嚢袋の下にしっかり根付いて、弱々しかった昨年と違って大きく葉を伸ばし始めています。
そして、3月に植えたヨシの方も、前回の反省を踏まえて、来待石ネットで保護されたしっかりとした浅場を作り、重機を使って大きな株を植えつけたので、どの株からも青々とした芽を伸ばし始めています。前回と違って、新芽が伸び始める春に掘り取り、移植したのでそのダメージを心配していたのですが、そうした心配は杞憂に終わったようです。
ヨシの植わった浅場を注意してみると、小さな魚が真っ黒な塊となって泳いでいます。外ではボラなどの大きな魚が水面からジャンプしていますので、大きな魚から逃れるために来待石ネットで囲まれた浅場に入り込んでいるのではないかと思われます。まだヨシが大きくなっていませんので、人が近付くと今度は浅場から深みに向かって、来待石ネットの間をさざ波を立てながら大挙して逃げ出していきます。この場所が葦原となれば、小魚、幼魚にとって大きな魚や鳥、そして人間の影から守ってくれる格好の棲家となるのではないかと思います。
また、3月に行われた腹付盛土工事個所も芝が生えてきて、過去の腹付盛土された箇所と一体となって広い草原が出現してきました。早くヨシが生えそろって、子どもからお年寄りまでみんなが憩えるような 水辺になればいいなと思います。
ヨシ植栽場所の清掃を実施
漏水調査の実施に併せて5月12日(日)ヨシの植栽場所に漂着するゴミの回収作業を行いました。これは、5月1日に開いた今年度の松江分自然環境倶楽部総会において、今後毎月漏水調査、ヨシの生育状況調査と一緒に実施していくことがきまったもので、今回がその第1回目の取り組みです。
3月に浅場を造成し、ヨシの植栽を行った場所には、二日前に降った雨により流れてきたと思われる刈り取られた畔草や枯草の切れ端などが流れ着いており、その間にペットボトルや栄養ドリンクの空き瓶、発泡スチロールの容器、お菓子などの空き袋、スリッパなどたくさんのゴミが浮かんでいました。弁当殻やペットボトルなどを詰め込んだレジ袋も何個もありました。
今月の当番の3人は、漏水調査の終わったあと、 金属製の箒や農業用フォークを使ってこれらのゴミを拾い上げて行きましたが、30分ほどの間に土嚢袋3袋に入りきらないほどのゴミが回収されました。
2013年5月の漏水調査の報告
調査日時
2013 年(平成 25 年)5月12日(日) 午前8 時
天候
晴れ
調査結果
十四間川水位 62cm(前月:40cm)
漏水量 調査地点1 1,800ml/分(前月:1,600ml/分)
調査地点2 300ml/分(前月:250ml/分)
調査地点3 900ml/分(前月:400ml/分)
調査地点4 300ml/分(前月:200ml/分)
5月の漏水調査を、定例日である第二日曜12日の朝8時から実施しました。この日は、前日より7度も高い夏日となり、風もなく朝から少し動くと汗ばむ陽気となりました。
堤防法面や下の部分は草が大きく伸びて、堤防の上からすぐに調査地点を見つけられない程です。来月2日には、市の一斉清掃作業の一環として堤防の草刈り作業を実施することとなってていますが、そのころには背丈以上に伸びて作業は重労働となりそうです。
測定結果ですが、水位の方は、前月より22cmも高い62cmを記録しました。この値は、過去2年と比べても30cm位高い数値です。前々日に久しぶりにまとまって降った雨が影響しているのではないかと思われます。
漏水の状況は、調査地点3が400mlから900mlと大幅に増加したのを除けばあまり大きな変化はありませんでした。
2011年1月以降の漏水調査データは、以下に掲載していますので、併せてご覧ください。(クリックすると別にウィンドウが開き、グラフが表示されます。)