機能性覆砂材(セラミックサンド)による覆砂実施

  10月23日(火)、24日(水)の両日、十四間川環境再生協議会の事業として、セラミックサンドと来待石を十四間川に設置し、水質浄化機能の検証実験を開始しました。

  これは、今年度十四間川環境再生協議会が取り組むこととしている5つの事業のうちの一つで、機能性覆砂材を用いた覆砂による十四間川の環境修復、改善実験事業として実施したものです。

  機能性覆砂材には、様々なものが開発されているようですが、今回は、石州瓦の製造過程において発生する規格外品を粉砕したセラミックサンドを砂に代わる覆砂材として利用するものです。セラミックサンドは、微小な穴が多数空いた多孔質の物質で、そこにバクテリアが繁殖し水中の有機質を吸着分解するため、水質浄化効果が期待されています。

  今回使用したセラミックサンドは、江津の瓦メーカー株式会社丸惣がリサイクル商品として製造している大きさ5㎜以下のもの10トンを、水質浄化の検証用として無償で提供を受けたものです。また、来待石灯ろう協同組合の協力を得て、セラミックサンドが波などによって流出してしまわないように来待石の端材を1トンずつ30袋のネットに詰めたものを周囲を囲むように置きました。来待石にはゼオライトが含まれ、こちらにも水質浄化機能があるとされており、この組み合わせによって一層効果が高まることが期待されます。

  実験場所は、昨年ヨシの植栽を実施した箇所の西端から約20mほどを選定しました。ヨシの植栽場所の先が急に深くなっていることから、広げてヨシの繁茂する場所、水生生物の住処を確保することとしました。

  作業初日の23日は、事前準備として、若干の砂を入れて均平になるよう重機でならした上に、来待石のネットを投入してセラミックサンドを敷く場所の周囲を囲みました。

  翌24日は、斐川漁業会、松江分自然環境倶楽部、大福工業株式会社の十四間川環境再生協議会メンバーのほか、セラミックサンドの提供を受けた株式会社丸惣から佐々木社長ほか4名の方も駆けつけていただき、約25名が参加してセラミックサンドの敷詰めを行い、その後シジミの稚貝を撒き、作業を終えました。今後は、定期的に調査を行い、水質浄化機能、シジミの繁殖状況等の調査を実施するとともに、ヨシの植栽も実施していく予定にしています。

  当日は、NHK松江放送局、山陰中央新報社、島根日日新聞社の取材もあり、新聞には早速本日(25日)付けの新聞に大きく報道していただきました。また、NHKでは、29日(月)の「しまねっとNEWS610」において紹介される予定です。

23日の準備作業(ならし作業)

23日の準備作業(来待石ネット投入)

24日  約25名が参加し、作業開始前の打合せ

ネットに入った来待石の設置作業(前日の続き)

セラミックサンドの投入

投入したセラミックサンドの均平作業

ヤマトシジミ稚貝の投入

セラミックサンド上に撒かれたヤマトシジミ稚貝

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