10月14日(日)に漏水調査に併せて行ったヨシの生育状況調査の結果をお知らせします。
前回(9月)の報告において、ヨシよりもマコモが目立つことを報告しましたが、今月の状況は、下の画像のとおりさらに勢いよくマコモが育って、ヨシはその間に隠れて余り目立たなくなっています。今年は、ずっと水位の高い状況が続いており、やはりヨシよりも深いところで生育が可能なマコモの方に適した環境になっているのかもしれません。
マコモもヨシと同じように水質を浄化するといわれており、また、ともに岸に打ち寄せる波を和らげ、小さな水生生物の棲みかや隠れ家ともなるとされています。実際に、宍道湖自然館ゴビウスの越川館長による魚類等の調査では、私たちの植栽した場所でも多くの生きものが寄ってきていることが確認でき、特に小さなエビが非常に多く寄ってきていると教えていただきました。
かつてこの辺りは、マコモがびっしり生い茂っていたことを考えれば、ヨシだけの水辺よりもより自然に近づいているともいえ、これはこれでよいのではないかと思います。今後どのように変化していくのか楽しみに見守って生きたいと考えています。
植栽場所は、このように勢いよくヨシやマコモなどが生え育っているところのほかに、かなりの長さにわたってヨシが枯れてしまってヨシの根を止めていた竹串だけが水に揺れている部分が数箇所できています。これは多分、他の場所より多少低かったとか、土嚢の間が狭く、十分な土がなかった等の悪条件によってヨシの生育が遅れていたところに、今年の高水位に襲われ水上にまで茎を伸ばすことができず、腐れてしまったのではないかと想像しています。
今年も続けてヨシの植栽を行っていく予定ですが、これまでの約1年間の観察の結果を踏まえて、さらに効果的なヨシの植栽や管理の方法等を試していく必要があると考えているところです。

マコモとヨシが混ざっていますが、マコモの方が優勢です。

