9月5日(水)午前9時から、十四間川環境再生協議会として取り組んでいる事業の一つであるWEPシステム(高濃度酸素水供給装置)を稼働させ、これに合わせて水質改善の効果を検証するための水質調査を行いました。
また、同日は、同じく協議会が資金を提供して製作したシジミの資源を回復するための湖底撹拌装置による実験も実施されました。
当日は、最初に朝8時からWEPシステムを稼働させる前の溶存酸素濃度等を十四間川の各測定箇所で測定を行い、続いて、9時にシステムのスイッチが押され、十四間川堤防上に設置された酸素発生装置から十四間川の浚渫窪地に設置された気液溶解装置に向け酸素の供給が開始されました。
その後、9時半頃から斐川漁業会の船2艘に関係者10数名が乗り組み、水上から酸素発生装置の稼働状況を確認するとともに、溶存酸素量(DO)、水温、塩分濃度、湖底の泥の状況などを調査しました。
装置は、60㎥/時の高濃度酸素水の供給能力を有していますが、装置が設置されている場所は、水深約6mの大きな深い穴が開いている浚渫窪地の底であり、稼働後1時間も経過しない最初の測定では、あまり大きな変化は認められませんでした。なお、塩分濃度の測定においては、表層が2.3%であるのに対し、水深1mでは3.9%、2mでは4.4%、3mでは4.5%、4mでは4.7%、5mになると7.1%、最深部の6mでは8.2%と急激に塩分濃度が高くなり、DOの方も4mで5.34であったのが、5mで0.07となるなど、浚渫窪地において塩分躍層が形成されていることが確認されました。また、表面の水温と下層部の水温の逆転現象が生じており、前日の降雨の影響が表層部のみに留まっていることなども確認されました。同日は、一定の時間をおいて終日調査が実施されましたので、その結果については、また改めて詳細をお知らせしたいと思います。
WEPシステムの稼働確認、水質調査に引き続いて、湖底撹拌装置による撹拌実験が行われました。
撹拌装置による実験は、十四間川河口から少し北に回った宍道湖西岸において行われました。装置の本体は、重量100数十kgで、2m強の両端を閉じた円筒に30数本のノズルをつけたもので、そこにホースを接続して船上の給水ポンプから高圧の湖水を注入し、ノズルから噴出する水で湖底を撹拌する仕組みとなっており、有機物の堆積を防いで分解を促進し、貧酸素状態も改善し、シジミなどの資源回復につなげようとするものです。最初に船上で撹拌装置を動作させて、噴出する水量や勢いを確認した後、実際に装置を湖底に降ろし、曳航しながら湖底を撹拌して、その効果を確認しました。撹拌装置の通ったところは、湖底の砂が舞い上がって、周辺とは全く様子が異なっており、かなりの効果があるのではないかとの期待を抱くことができました。
覆砂による浅場造成、高濃度酸素水供給、湖底撹拌とだんだん事業も動き出してきました。ここでの取り組みが成果を上げ、宍道湖全体の環境改善、資源回復につながるようになることを願いつつ、これからも活動を加速していきたいと考えています。

WEPシステム稼働前の水質調査

高濃度酸素水発生装置から生じる気泡(水に溶けきらなかった気体が湖面に上がってきている)

稼働後最初の水質測定

水深5m地点のDO値

黒いペンキのような窪地のヘドロ

湖底撹拌装置

船上での噴出試験

撹拌装置本体を湖底に投入

船で曳航しながら湖底を撹拌