アサザ

  堤防の内側を走る集水路にアサザの葉が浮いてきました。

  アサザは、島根県のレッドデータブックに絶滅危惧種Ⅰ類(Ⅰ類は、絶滅の危機に瀕している種)として掲載されているもので、県内では唯一斐川平野の用水路だけに生育する貴重な野生植物だそうです。

  水に浮かんでいる葉は、睡蓮の葉のようですが、花は睡蓮とは全く違って、キュウリに似た黄色な花を咲かすようです。ただし、斐川平野のアサザは、開花しない系統だそうで、残念ながら花は見られそうにありません。

  松江分地内にこの貴重なアサザが生育していること、花が咲かないことなどは、ヨシの植栽などに指導を仰いでいる元島根大学生物資源科学部教員で島根自然保護協会会長の杦村喜則先生に教えていただきました。その際、もし花の咲くアサザが見つかったら、1系統ではなく、異なった系統のアサザも自生するということであり、大発見だと教えていただきました。

  まだ、葉を水面に出し始めたばかりで、花の咲くのは(咲くとしたらですが)まだ先ですが、ヨシの成長とともに、アサザの様子もこれから注意して観察していこうと考えています。

  そして、絶滅が危惧される原因が、「河川改修の進行と人為的な刈取り」とされていますので、藻刈船などによって刈り取られてしまわないよう大切に保護していきたいと思います。

水面に浮いている葉はまだ少ないが、水面下にはたくさんの小さな葉がこれから伸びようとしている

 

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