月別アーカイブ: 2012年4月
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環境調査が行われました
松江分自然環境倶楽部は、NPO法人自然再生センター、公益財団法人ホシザキグリーン財団、公益財団法人しまね産業振興財団、宍道湖漁業協同組合斐川漁業会等とともに十四間川環境再生協議会を設立し、参加機関が連携、協力して、十四間川における環境再生及び水生動物の資源保全研究事業を実施することを計画していますが、新年度を迎えて徐々に計画が進み始めています。
24日(火)、25日(水)の両日は、これらの事業を進めていくための基礎的なデータを得るための環境調査が行われました。
事業を効果的に進めていくため及び事業の成果を確認、検証するためには、事業開始前の現状データをきちんと把握しておく必要があることから、このたび調査が行われたものです。
調査は、斐川漁業会の船2艘で行われ、一方の船で水質の調査と水底の泥の採取が、もう一方の船で、音波探査による地形と地質の調査が行われました。
これによって、十四間川の現在の状態が明らかになるものと思われます。私たちにもそのデータは提供いただけると思いますので、明らかになったら随時お知らせしたいと思います。
倶楽部のパンフレットを作成しました
アサザ
堤防の内側を走る集水路にアサザの葉が浮いてきました。
アサザは、島根県のレッドデータブックに絶滅危惧種Ⅰ類(Ⅰ類は、絶滅の危機に瀕している種)として掲載されているもので、県内では唯一斐川平野の用水路だけに生育する貴重な野生植物だそうです。
水に浮かんでいる葉は、睡蓮の葉のようですが、花は睡蓮とは全く違って、キュウリに似た黄色な花を咲かすようです。ただし、斐川平野のアサザは、開花しない系統だそうで、残念ながら花は見られそうにありません。
松江分地内にこの貴重なアサザが生育していること、花が咲かないことなどは、ヨシの植栽などに指導を仰いでいる元島根大学生物資源科学部教員で島根自然保護協会会長の杦村喜則先生に教えていただきました。その際、もし花の咲くアサザが見つかったら、1系統ではなく、異なった系統のアサザも自生するということであり、大発見だと教えていただきました。
まだ、葉を水面に出し始めたばかりで、花の咲くのは(咲くとしたらですが)まだ先ですが、ヨシの成長とともに、アサザの様子もこれから注意して観察していこうと考えています。
そして、絶滅が危惧される原因が、「河川改修の進行と人為的な刈取り」とされていますので、藻刈船などによって刈り取られてしまわないよう大切に保護していきたいと思います。
ヨシの生育状況報告(4)
4月のヨシの生育状況調査を漏水調査に併せて15日(日)に行いました。
気温は少し低めでしたが、まずまずの天候で、早朝の調査も次第に楽に行えるようになってきました。
さて、気になるヨシの生育状況ですが・・・・・。
今年は例年に比べ、寒い日が遅くまで続いたり、爆弾低気圧と呼ばれた台風のような春の嵐が吹き荒れたせいで、期待よりもいまいち成長が遅いようです。そして、先日の春の嵐にいたぶられて、せっかく伸び始めた若芽の先端がかなりダメージを受けていました。
そして、やっぱり今月も目に付いたのが、ごみの多さ。つい目を背けたくなる光景です。これではヨシもたまったものではありません。ポイ捨ては止めてほしいとつくづく思います。
そして、腹付地に蒔かれた芝の状況は・・・・・。 思ったほど先月と状況は変わっていません。これも寒さの影響なのでしょうか。
土手を河口の方に下がっていくと、浜大根の花盛りです。
そのあたりに以前から生えているヨシの株にもたくさんの新しい芽が吹いていました。
河口のシジミ組合が覆砂用にストックしている砂山のうち、水辺に積まれた砂山は、波と風雨によって少しずつ崩され、付近が砂浜になっていました。このように水辺に置いておくだけで、自然が砂浜を形成してくれるということが分かりますので、今後ヨシ原再生に取り組む際の参考になるのではと思いました。
![1204砂浜](https://matsuebun.com/wp-content/uploads/2012/04/1204e7a082e6b59c.jpg?w=584&h=438)
ただ、専門家に聞いたのですが、気を付けないといけないのは、浜欠けといって、砂山が波などによって下から浸食され、崖状になったところに、うっかり近づくと、重みで砂が崩れて、生き埋めになってしまう事故が起こる危険性があるとのことです。この場所も、それに近い感じになっています。
そのため、この砂の置き場にもしっかりと立ち入り禁止のロープが張ってありました。砂山があると子どもに限らず、つい入ってしまいたくなるのですが、このような危険がありますので、ロープの貼ってある所には絶対に近づかないようにしたいものです。
2012年4月の漏水調査の報告
調査日時
2012 年(平成 24 年)4月 15 日(日) 午前 7 時
天候
晴れ
調査結果
十四間川水位 40cm(前月:45cm)
漏水量 調査地点1 1,200ml/分(前月:2,000ml/分)
調査地点2 200ml/分(前月: 500ml/分)
調査地点3 300ml/分(前月:-)
調査地点4 150ml/分(前月:-)
今月の宍道湖の水位は先月とほとんど変わりません。正確には約5cmほど下がっています。
漏水量は、調査地点1、2とも先月より減少し、2月と同じ値となっています。
先月11日に設置した新しい漏水調査地点3、4の2か所での調査も今月から開始しました。こちらは、調査地点2と似たような漏水量が測定されました。来月以降も継続して調査を行い、データを積み上げていきたいと思います。
2011年1月以降の漏水調査データは、以下に掲載していますので、併せてご覧ください。(クリックすると別にウィンドウが開き、表示されます。)なお、調査地点3、4については、今月からデータを取り始めたばかりであり、載せておりません。
[PDF]十四間川左岸堤防漏水調査データ(2011年1月~2012年4月)
以下に今月の調査の様子を紹介します。