十四間川でみられる魚介類 8月19日(日)に開催した「十四間川環境再生に関する講演会」において、島根県立宍道湖自然館ゴビウスの越川敏樹館長に、「宍道湖七珍、中海十味」といわれる宍道湖、中海の豊富な魚介類の種類、生態、両湖に棲息する種類の違いなどや私たちの住む松江分地区の前に横たわる十四間川に棲む魚介類について、説明をしていただきました。十四間川の魚介類については、越川館長が今年4月以降3回にわたって実施された魚類棲息状況調査の結果に基づくものでした。 越川館長からその時の写真を提供いただきましたので、このコーナーにおいて、十四間川に棲む魚介類について紹介させていただきます。 なお、写真の下に付けた説明は、講演会の際に越川館長が説明された内容を編集子が書き留めたものに基づいております。 1 スズキ(鱸) 調査では、十四間川でも非常に多く見られ、とくに船着き場や覆砂をしたところに多くみられました。昔は、高級魚であり、宍道湖七珍の一つでもありますが、今は増えすぎて他の魚の幼魚を餌として食い荒らすため、厄介者として扱われています。成長に応じて名前が変わる出世魚で、この辺りでは、小さいうちはセイゴと呼ばれています。 wikipedia スズキ 2 ボラ(鯔) スズキと同じくボラも数多くみることができます。こちらは、スズキと違って泥を食べるので、覆砂されたところだけでなく十四間川のどこにも見られます。4月に投網で調査した際には、水の中に生えているヨシの付近に固まっているのが認められました。 wikipedia ボラ 3 シラウオ(白魚) こちらも宍道湖七珍の一つ。5月の調査の際に、船着き場の辺りに非常に多くの幼魚がいるのが確認されました。このようにたくさんの幼魚がいるのにもかかわらず、冬にいなくなってしまうのは、夏に水温が高くなると水温の低い深いところに移動して過ごさなければならなくなるものの、夏には深いところは貧酸素状態となってしまうため、棲むところがなくなって死んでしまうのが原因ではないかと考えられます。今後どの程度ここで産卵しているのか詳しく調査していく必要があると思われます。 wikipedia シラウオ 4 ワカサギ(公魚) ワカサギ(宍道湖ではアマサギと呼ばれ、これも宍道湖七珍の一つに数えられています。)も、シラウオ同様に生まれたての幼魚がたくさん棲息しているのが確認され、十四間川で産卵しているのではないかと思われます。シラウオ同様どの程度ここで産卵しているのか詳しく調査していく必要があると思われます。 wikipedia ワカサギ 5 クルメサヨリ サヨリによく似ていますが、サヨリとは種類が違ってあまり大きくはならず、下のくちばしが非常に長いという特徴を持った魚で、島根県のレッドデータブックに絶滅危惧種Ⅱ類として登録されています。また、サヨリも海から中海を経て、宍道湖、十四間川の辺りまで入ってきています。 web魚図鑑 クルメサヨリ しまねレッドデータブック クルメサヨリ 6 マハゼ 宍道湖ではゴズと呼ばれて親しまれている魚です。春先に中海で生まれたものが宍道湖や十四間川まで上ってきます。 wikipedia マハゼ 7 アシシロハゼ マハゼ(ゴズ)に非常によく似ており、なかなかマハゼとの見分けがつきにくいハゼで、十四間川に一番多く棲息すると思われます。ゴビウスの付近の宍道湖岸でも一番多く見ることができ、薄い汽水に棲息する宍道湖を代表するハゼということになります。 web魚図鑑 アシシロハゼ 8 ヌマチチブ ボッカと呼ばれることもある真っ黒いハゼで、これも宍道湖、十四間川にたくさん見られます。中海には、これとそっくりのチチブというハゼが棲息していますが、頬のところの斑点が小さいのが特徴です。塩分濃度によって棲み分けており、松江の大橋川辺りでは両方の種類が見られます。 WEB魚図鑑 ヌマチチブ 9 シモフリシマハゼ 水の中にいるときは、縞模様が入ってとてもきれいなハゼですが、獲ったあとはすぐに真っ黒になってしまって、ヌマチチブと見分けがつかなくなってしまうこともあります。このハゼは、宍道湖だけでなく塩分の高い中海の大根島辺りにもたくさん棲息しており、とくに塩分の薄い宍道湖西岸や十四間川にもたくさん棲息している珍しい不思議なハゼです。 WEB魚図鑑 シモフリシマハゼ 10 シンジコハゼ 宍道湖で発見されたことから、シンジコハゼと命名されたハゼです。宍道湖一円、大橋川入口の辺りまで広く棲息しており、十四間川にも見られます。中海には、これとよく似た近縁種のビリンゴ(地元ではネゴズと呼ばれている。)が多く棲息しており、中海の漁師さんが獲って市場に出荷している美味しい魚ですが、シンジコハゼの方は、宍道湖以外では棲息場所が限られており、島根県のレッドデータブックに絶滅危惧種Ⅱ類として登録されています。 しまねレッドデータブック シンジコハゼ 11 ウキゴリ ハゼは、一般的に水底に接して生活する底生魚ですが、このハゼは、川の河口から中流の流れの緩やかな場所に棲み、浮遊する習性をもっていることから、ウキゴリという名前がついています。十四間川にもたくさん見られます。 wikipedia ウキゴリ 12 コイ(鯉) 宍道湖を代表する大型の魚で、宍道湖七珍の一つに挙げられています。コイは、淡水の魚であるが、宍道湖にもたくさん棲息しており、十四間川にも数多くみられます。 wikipedia コイ 13 ギンブナ(銀鮒) 一般には、マブナとも単にフナとも呼ばれ、代表的なフナです。コイと同様にフナも淡水の魚であるが、耐塩性も高く、宍道湖にもたくさん棲息しており、十四間川でも普通に見られます。 wikipedia ギンブナ 14 ナマズ(鯰) ナマズも本来淡水魚ですが、宍道湖や十四間川にもたくさん棲息しています。海の魚と淡水のナマズなどが一緒に網にかかるということは、考えてみれば汽水域という場所はとても不思議なところといえます。 wikipedia ナマズ 15 オイカワ 出雲地方では、ハエと呼ばれます。この魚も十四間川にはたくさん棲息しています。調査では、このようなきれいな色をした成魚はいなかったが、幼魚がたくさん確認されました。 wikipedia オイカワ 16 カワヒガイ カワヒガイは、二枚貝の中に卵を産み付けます。川の下流部に棲息する魚ですが、宍道湖、十四間川にも棲息しています。 wikipedia カワヒガイ 17 メダカ メダカも十四間川にはたくさんいます。 次の写真は、編集子が先日十四間川の船着場で撮影したものです。 十四間川のメダカ wikipedia メダカ 18 カマツカ 川の流れのある場所の砂の中に潜っている魚です。覆砂をしたからやってきたのではなく、それ以前から斐伊川からやってきて十四間川に棲息していたものと考えられます。 wikipedia カマツカ 19 テナガエビ 宍道湖ではお馴染みのエビで、十四間川にもたくさん見られます。 wikipedia テナガエビ 20 ユビナガスジエビ このエビも塩分のあるところにはたくさんいます。十四間川にもたくさんいました。 21 シラタエビ 半透明のエビで、メスは夏になると腹部が黄色い卵と黒い斑点ができてとても美しい。このエビも十四間川でたくさん見ることができます。 22 イサザアミ(オダエビ) 宍道湖、中海ではオダエビと呼ばれています。塩分の濃い中海から薄い宍道湖西岸まで広く棲息していて、十四間川にもたくさんいます。宍道湖七珍には含まれていませんが、中海十味、中海七珍に挙げられています。 23 ヤマトシジミ これはもう説明の要はないと思いますが、宍道湖七珍の一つで、宍道湖を代表するものとして有名です。昔に比べれば少なくなってはいますが、十四間川にもたくさんいます。覆砂やヨシの植栽などによってその数が増え、よい漁場となることが期待されます。なお、宍道湖のシジミは、この20年間、漁獲量日本一を誇ってきましたが、稚貝の斃死などによる資源の減少が問題となり、その保護等のため漁獲量を制限したり、操業日数を短くしたりしたことから昨年は青森県の十三湖に首位の座を明け渡してしまいました。悲しいことですが、資源回復の努力が実って早く日本一を奪回する日が来ることを望みたいものです。 終わりに 8月19日の講演会では、十四間川に生息する魚介類の紹介の最後に、3回調査してみて、このように海水から淡水までの多くの生きものが一緒に棲んでいる十四間川はすごい川だと感じたとの越川館長のお話がありました。そして、今後この十四間川をどのように保存していくのか、さらに豊かな環境にしていくかについてこれからみんなで考え、取り組んでいく必要があるとの指摘がありました。私たちも、この素晴らしい十四間川の自然を守り、今以上に良い環境にしていこうとの認識を新たにしました。 付 録 十四間川のWEPシステムが設置されている地点の少し上は、スズキの大物を狙う好ポイントのようで、毎日のように釣り人がやってきて一日中竿が立てられます。9月18日も平日にもかかわらず、釣り人がやってきて、夕方まで6本もの長い竿を立てていました。 ずらりと並んだスズキを狙う竿 共有: X で共有 (新しいウィンドウで開きます) X Facebook で共有 (新しいウィンドウで開きます) Facebook その他 印刷 (新しいウィンドウで開きます) 印刷 いいね 読み込み中…
倶楽部のホームページにご訪問いただきありがとうございます。 かつての宍道湖は、今よりもっともっと自然にあふれ、身近に親しんだところでしたが、人工の護岸がほとんどとなり、水質環境等も悪化してしまいました。 私たちは、生命や家を守ってくれている堤防を守るとともに、以前の豊かな自然環境も取り戻したいと活動に取り組んでいます。 これからもよろしくお願いいたします。 返信 ↓
奥出雲の出で今大阪で50年、宍道湖がこんなに、いいとこだったとは驚きです。
倶楽部のホームページにご訪問いただきありがとうございます。
かつての宍道湖は、今よりもっともっと自然にあふれ、身近に親しんだところでしたが、人工の護岸がほとんどとなり、水質環境等も悪化してしまいました。
私たちは、生命や家を守ってくれている堤防を守るとともに、以前の豊かな自然環境も取り戻したいと活動に取り組んでいます。
これからもよろしくお願いいたします。
大阪高槻在住です~~
セイゴ加工品スパーで販売お願い出来ませんか、特につみれが好きです。。
スーパーはピーコックです。